新築のときは中学生だったお子様が20代のきれいなお嬢様になってカーテンを買いに来てくれたお話。
2018/02/27
ちょっとタイトルが長くなってしまいましたが、うれしくて心がほっこりしたお話です。
わたしが『しかの』で働きはじめたのが、2001年(17年前)の5月。
最初に担当していた仕事は、接客でもコーディネートでもなく、
「カーテン縫製のための生地の手配(発注)」
でした。
しかのには、縫製工場が大垣店の隣にあります。
そこで生地を裁断し、縫って、カーテンを作っています。
わたしはカーテンの生地を発注したり、そのカーテンを作るのに何分かかり、1日にどれだけ仕上げるのか、という縫製工場のスケジュール管理をしたりといったお仕事をしていました。
まず、接客やコーディネート、採寸をしてきたスタッフが、わたしのところに「カーテンの発注書」を出します。
わたしはそれを見て、このカーテンを作るのに何メートルの生地が必要かを計算し、生地のメーカーに注文するのです。
これを間違えると、カーテンが作れません。
まだ多く発注しすぎたっていうなら、生地が余るだけ(そしてわたしは謝るだけ)なのでいいのですが、生地が足りない場合、これはみなさんにご迷惑をかけることになります。
納期が遅れる、縫製さん(しかのでは縫製工場で働く方を縫製さん、と呼びます)の仕事の段取りを悪くしてしまう、生地を余分に注文することになる、など...
本当に気を遣う仕事だったなあと思います。
だけど、この仕事を最初に覚えたのは本当に良かったです。
たまに、残りわずかというカーテン生地が売れそうなとき、カーテンの仕上げサイズから必要メートルを電卓でササッと計算して、メーカーさんに「○メートル取り置きして~」ってお願いすることもできます。
ひだの個数が分かるので、「あ、ランナー(カーテンレールの中を走っている部品)足りないな」とか、あらかじめ準備ができます。
とまあ、このような発注業務をしながら接客も覚えて、1年くらいあとに接客担当になりました。
また前置きが長くなってしまいましたが、先日取り付けに伺ったお家は、20代のお嬢様のお部屋です。
彼女が中学3年生のときにご新築されたお家で、かわいいくまのプーさんのドレープとレースがかけてありました。
15年くらい使っているのにとてもきれいで、取り替えるのがもったいないくらいでした。
でも、もう子どもっぽいかな、ということで、今回ご来店されました。
当時、自分のお部屋のクロスもカーテンも自分で選んだそうです。
クロスは薄いピンクのチェックでとってもかわいい感じです。
カーテンをプーさんにしたのは、お友達の部屋のカーテンがキャラクターでかわいかったので、自分もかわいいのを掛けたいって思ったからだそうです。
15年も前のことなのに、そのときの心情をよく覚えていらっしゃったので、きっと新しいお家がとってもうれしくて、しかも自分の思い通りの部屋を作ることができる環境に満足されていたんだろうなと思います。
そして、今回選んだカーテンはこちら。
アイボリー色のちょっとクラシック調のツタ柄が浮き出たような生地で、大人っぽくなりました。
薄いピンク色のカーテンとすごく迷ったのですが、採寸時に2つのカーテンサンプルをお持ちして、実際に窓に掛けてみて、お母様とお嬢様とわたしの3人で考えた結果、こちらに決まりました!
やっぱりお店で悩むより、おうちで選んだ方が 後悔しない!と思います。
「どうして、二○リとかじゃなく、しかのでカーテンを選んでくれたんですか?」って聞いたら、とてもうれしいお返事が返ってきました。
「採寸もしてくれるし、いろんなアドバイスをもらったり、相談もできるから。」
まさに『しかの』が自信を持ってできること。
それをこんな若くてかわいいお嬢様に言ってもらえて、わたしはとってもうれしかったのです。
ちょっとちょっと!
これはまだ「うれしい」の第1弾ですよっ!
取り付けのときに、「何年くらいお仕事してみえるんですか?」って聞かれて、そんな話をしていたら、「新築のときのカーテンを選ぶとき、見たと思う。」って言ってくれたんです。
申し訳ないことに私は忘れていたのですが、そのころなら、多分わたしがお店で接客し、カーテン選びや図面でのお見積りをしたと思います。
当時中学生だった彼女が、私のことを覚えていてくれたことに 感謝と感動です。
これが本当に「うれしくて心がほっこりしたお話」です。
最後に余談ですが、「よく覚えていてくれたねー」って言ったら、
「きれいだったから」という返答!
お世辞お世辞。分かってますって。
でも。
・・・これは「うれしい」の第3弾!